台北MRTの運行を行う第三セクター『台北大衆捷運』(台北市中正区)は、建設を進めていた松山新店線の残り区間、松山~西門間の営業を11月15日(土)から開始すると発表しました。台湾国営中央通信が10日付で伝えたものです。
松山線は、既に開通している小南門線を市内中心部方面へ延長し、台鉄(国鉄)西部幹線の松山駅につなげる全長8.5kmの路線です。新店線を市内方向へ向かってきた電車は、淡水線との交差点である中正紀念堂駅で小南門線に入り、西門駅へ向かいます。西門駅の1つ先の北門駅は、台北車站(台北駅)のすぐ近くで、日本で例えればJR東西線北新地駅(大阪市北区)と大阪駅のような関係になります。台北車站を発着する台湾高鐵や機場捷運(2015年末開通予定)への乗り換えも距離があるものの可能。次の中山駅では淡水線、松江南京駅で中和新蘆線に接続。南京復興駅ではライトレール文湖線に乗り換えができます。その後、台北アリーナ(小巨蛋)、南京三民の2つの駅を経て、終点の松山駅に達します。
チャイナエアライン(CI=CAL)や日本航空(JL=JAL)などの東京羽田行きが発着する松山空港へは、南京復興駅で文湖線に乗り換えて行けます。従来は、間違えて台鉄松山駅に行ってしまった場合バスかタクシーしかありませんでしたが、捷運松山新店線と文湖線の乗り換えで素早くリカバリーすることができます。
また、台北車站と松山空港の間は板南線の忠孝復興駅で文湖線に乗り換えるルートだけでしたが、新たに南京復興駅で松山新店線に乗り換えて中山駅か北門駅で降り、中山地下街経由でアクセスするというバイパスルートができます。南港方面と台北車站を結ぶ板南線の電車は混雑が激しいため、機場方面からの外国人旅行者は南京復興駅乗り換えの松山新店線経由で座れるチャンスが拡大します。
なお、新店線は従来淡水線への直通運転を行っていましたが、松山新店線の開業により11月14日(金)の終電を持って直通を廃止します。15日以降、淡水信義線の各駅と新店線の既存区間を行き来する乗客は、中正紀念堂駅で乗り換えが必要となります。