アップル(アメリカ・カリフォルニア州クパチーノ市、NASDAQ上場)は、毎年この時期の恒例となったスマートフォン、iPhoneシリーズの新機種『iPhone6』『iPhone6Plus』を発売しました。ところが、タイだけは発売が大幅に延期されることになり、並行輸入した携帯ショップでは、他国の2倍ないし3倍以上という超プレミアム価格で販売されています。
(画像1:バンコクに並行輸入で入ってきたiPhone6Plus。早くも買い手が付いたようで納品を待つ)
「当社では発売前の製品に関する情報はすべて企業秘密としている。弊社による公式発表会の前に掲載したことは秘密の漏洩に当たる」
と正式に抗議。事実上のペナルティとして、iPhone6と6Plusのタイ国内での発売を無期限延期する措置を取りました。
(画像2:箱の裏に「Model A1524」とある。これがNBTCのHPに載ったことが問題とされた)
このため、MBKセンター(パトゥムワン区)4階の携帯電話卸業者は第1次として9月19日(金)に発売された香港やシンガポールなどから両機種を並行輸入しましたが、日本のアップルストアでの公式販売価格を大きく上回る値段が付くことになったのです。
董事会は、MBKセンターで並行輸入されたiPhone6Plusを見せてもらいました。注目の価格は、ストレージ16GBのモデルでなんと60,000Bt.(21万円)。最も容量の大きい128GBモデルでは、実に85,000Bt.(298,000円)と出してきてびっくり仰天です。現在正規に販売されているiPhone5Cの16GBモデルが20,000Bt.(7万円)前後、iPhone5Sの64GBモデルが30,000Bt.(105,000円)前後ということを考えても、3倍から4倍といいますから、余程の新し物好きでなければ例え金持ちの外国人であっても手が出ません。むしろそういう人は円安ドル高で相対的に安くなっている日本へ買いに向かっているという噂すら聞きました。
タイでのiPhone6ファミリーの発売は早くても10月下旬以降と見られ、具体的な日付はまだ未定。もう暫くは、iPhone6を巡る携帯マニアの「狂奏曲」が響き渡ることになりそうです。