無料通話ソフト『LINE』(運営会社:LINE株式会社、東京都渋谷区)のアカウントを中国系の振り込め詐欺グループに乗っ取られ、電子マネー『WebMoney』(前記事「オンでもオフでも使えるプリペイド式MasterCard」参照)を購入しろというメッセージを友だち全員に送りつけられた上に、実際に購入した友だちがWebMoneyを騙し取られるという事件が日本で社会問題化しています。
犯行グループが要求してくるのは、日本で販売されているWebMoney。実は、まったく同一の商標名で、異なる形式の電子マネーが既に世界展開されています。海外のLINEユーザーがアカウントを乗っ取られ、WebMoneyを買ってくれと言われても、絶対に買ってはいけません。
タイなど一部の国では、コンビニの店頭に設けられた端末機で海外版WebMoneyを購入することができます。しかし、日本版WebMoneyは日本でしか店頭販売されていません。クレジットカード決済すれば世界どこからでも買えますが、海外版を買っても、犯行グループが持っている日本版のウォレットに利用金額を登録することができず、単に買った人がお金を失うだけです。
読売新聞は7月23日付朝刊で、これまでにLINE乗っ取り詐欺の被害が東京都内だけで100件、650万円以上に上っていると報じています。不審なメッセージが来たら、すぐにLINEの公式ホームページから通報するとともに、お手持ちのLINEアカウントを確認されることをお勧めします。一部では、中国にとって政治・外交的に不利な言葉を返したところ引っ込んだという報告もあります。
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