2013年5月2日木曜日

ミャンマーFEC廃止!!所持者は至急交換を

(この項、とっぴーさん/ワッタナ区 からの投稿です)
ミャンマー財務省と国立中央銀行は、軍事政権時代から20年間に渡り運用されてきたFEC(外貨兌換券)の制度を廃止すると発表しました。現在もFECを所持している方は、6月28日(金)までにミャンマー国内の商業銀行で正規のチャットに交換しないと、紙くずになってしまいますので注意が必要です。

ヤンゴンで発行されている中国語週刊紙『金鳳凰(ゴールデンフェニックス)』によりますと、交換を受けてくれるのは、国内に18ある商業銀行の本支店が基本ですが、その他の金融機関や民間両替所でも対応してくれるとのことです。


(董事会から)
対応を決めている商業銀行は次の通りです。

・経済銀行(全国282支店。タイのクルンタイ銀行に相当)
・外国貿易公庫本店
・投資商業金融公庫
・農業地方開発銀行(タイのBAAC銀行に相当)
・カンボーザ銀行(民間最大手。ヤンゴン、マンダレーなどに31支店)
・市民銀行
・協同組合銀行
・オリエンタル銀行(ヤンゴン中心に7箇所)
・イラワジ銀行(半官半民)
・ファーストプライベート銀行
・アジアヤンゴン銀行
・SME銀行
・タンファンド銀行
・ミャワディ銀行
・ヨーマ銀行
・アジアグリーン銀行
・インワー銀行

FECは1993年、タンシュエ元首相時代の軍事独裁当局が導入したものです。当初は、ミャンマー国内に流入する外貨はすべてFECに両替する義務があり、旅行者にも入国時に一定額のFECを購入することが義務付けられていました(強制両替)。

しかし、FEC制度はチャットの公定レートと実勢レートが大きく乖離するという悪影響をもたらしました。強制両替制度は2003年に廃止され、FEC自体も流通量が年々低下。テインセイン改革政権が2012年4月、実勢レートへの実質一本化を実行したことで、ミャンマーではUSドルとユーロ、シンガポールドルが堂々と流通できるようになり、FECは有名無実と化していました。

現在もFECを所持している外国人の方は、6月30日までにミャンマー国内の商業銀行で正規のチャットに交換する必要があると発表されていますが、6月30日は日曜日で、その前の銀行営業日である6月28日(金)が実質的なタイムリミットとなるので注意しなければなりません。