2011年11月23日水曜日

日本・台湾間オープンスカイ協定が発効

国土交通省は、日本と台湾の間の経済交流の窓口となっている公益財団法人交流協会(東京都港区)を通じて台湾との「民間航空業務維持に関する取り決め」(他国との航空協定に相当)を結んでいます。先月から今月にかけて、今年度の取り決め改定が行われ、日台間の航空輸送が実質自由化(オープンスカイ)されることになりました。

改定では、関空、中部セントレア、その他地方空港と台湾各都市を結ぶ直行便について、便数、就航キャリア数の制限を即時完全に撤廃します。これにより双方の国の既存大手キャリアに加えて、参入のチャンスをうかがっていた新規キャリアも日台間の直行便を飛ばせるようになります。

日本側ではスカイマーク(BC)、Peach(MM)の2社が関空をベースにして台湾への就航を前向きに検討中で、成田国際空港をハブにする予定のエアアジアジャパン(JW)、ジェットスタージャパン(GK)、さらには北九州をハブに国際線就航を目指しているスターフライヤー(7G)も台湾線参入に向けての障壁はなくなりました。ただし、成田が完全なオープンスカイの対象になるのは、2013年夏スケジュールからの予定で、羽田・東京国際空港へは台湾キャリア全体で現状の昼間のみ週28便(台北・松山空港発着)に、夜間週7便(桃園空港発着可能)が加わります。

一方、台湾側では復興航空(GE)がこれまでチャーターで運航していた日本便を定期化して参入する方向です。チャイナエアライン(CI)とエバー航空(BR)もこれまで定期就航実績のない地方都市への就航を真剣に検討しており、チャイナエアラインは英語HPで

「来年の早い時期に台北桃園~鹿児島・静岡と高雄~関空の定期路線を開設し、続けて新潟、富山への就航を検討する。既存の日本主要4都市(成田・関空・中部セントレア・福岡)へは増便する」

とアナウンス。台北で発行されている朝刊紙「中国時報」と国営台湾国際放送も、チャイナエアラインが台北~鹿児島の定期便就航に向けて準備を始めたと報じました。

これに加えて、昨年からチャイナエアラインが関空経由ニューヨーク便を運航している台湾キャリアによる日本から第三国への運航についても、経由地から第三国への営業権を含めて完全自由化されます。