2010年8月8日日曜日

タイのQBハウス、本部から独立

 日本の駅構内やショッピングセンターなどで理髪店チェーンを展開する「QBハウス」(正式社名:キュービーネット 東京都中央区)は、タイに展開していた合弁会社を現地企業に売却、撤退することになりました。タイにあった店舗は看板を掛け換え、従来通り営業。日本の本部から独立した形になりました。


 2005年6月、QBネットは日系企業を多数受け入れてきた地場財閥「サハパッタナピブン」(ホイクワン区)と提携して、タイ1号店をタニヤプラザBTSウィング2階に出店。その後、バンコク首都圏内に数店舗を展開していました。日本では1,000円、シンガポールではS$10ですが、タイでは100Bt.で展開し、現地で活動する日本人と、中間層以上のタイ人を取り込もうとしていました。しかし、タイの理髪店はQBハウスが掲げた100Bt.を下回る値段で営業しており、インターンが無料で行うこともしばしばでした(前記事「週末は無料で髪を切る」参照)。客数は思ったほど伸びず、QBネットでは「日本と同水準のサービスが受け入れられないところには進出しない」と判断して、同社と丸紅の現地法人が持っていたQBハウス現地法人の株をサハパッタナピブンに売却することを決めた模様です。

 サハパッタナでは、引き継いだ店舗を閉店しないことを決定。正式社名を「ヘアサービス・タイ」、屋号をeasyCUT(イージーカット)」に改め、全店従来通りの営業を続けています。価格も100Bt.のままです。

(画像:easyCUTの新しい看板。MRTブルーラインスクンビット駅地下「メトロモール」にて撮影