2010年8月29日日曜日

BTS新型電車「1800系」登場

 都市高架鉄道BTSを運営する「BTSグループホールディングス」(旧社名バンコクマストランジットシステム、チャトチャック区)は、開業から10年を経て今後の増発や路線延長に対応させるため、新型電車を調達しました。新型電車「1800系」は従来のドイツ製から中国製に変更され、イメージが少し変わっています。

(画像1:1800系は従来の3両から4両になった)


 現在走っている「1100系」電車は3両編成ですが、1800系は4両編成。開業から10年がたった今、BTSの利用者は1日あたり40~50万人に達し、朝夕のラッシュ時には日本の山手線も真っ青の積み残しが出ることもあります。特にシーロム線では、チャオプラヤ川を渡る手前のサパンタクシン駅付近がガントレット(一部単線)となっていることもあり、終日4分50秒間隔までしか列車の増発ができません。このため、長編成化は喫緊の課題でした。BTS各駅は最大6両編成まで対応するように建設されていますが、まずは4両編成とし、状況を見て5両ないしは6両への増車を検討するとしています。

 デザインは、現在の1100系よりも少し角が目立つものになりました。シーメンスとポルシェの組み合わせによる1100系のデザインはその後に開通したMRTブルーラインにも影響を与えましたが、1800系はどちらかといえば上海地下鉄4号線向けに同じシーメンスが製造した「AC05形」の影響を受けているともいえます。塗装は現在の1100系と基本的に一緒。

(画像2:1800系の先頭車。ちょっと角が立ったような気がする)

 1800系は既に12編成48両がタイに到着しており、12月までテストを行った上でシーロム線の運用に集中配備されることになっています。現在の1100系も4両編成にしてスクンビット線の増発に向けられることになっており、BTSグループホールディングスではシーメンスに増車分の中間車を発注しています。スクンビット線もパヤタイ駅でエアポートリンクシティラインと接続し、今後利用者がさらに増えることが予想されていることもあって混雑の緩和に期待がかかります。