シンガポール航空(SQ=SIA)は、10月31日からの冬スケジュールで関空~シンガポール線を週10便にすると発表しました。毎日1便の関空昼発便に加えて新たに追加されるのは深夜発便。
《11月1日から有効》
SQ615 KIX2330~SIN0530+1 月・水・金運航
SQ616 SIN1345~KIX2050 月・水・金運航
(機材はエアバス333 SIAビジネス=ビジネスクラス30席、エコノミークラス255席)
SIAの関空線は、2000年代前半にはバンコク経由や台北経由も含めて週最大17便が飛んでいた時代もありました。しかし2003年のSARS問題以降は一貫して縮小傾向を辿ります。一時は週5便にまで縮小され、その後毎日2便(直行1便、バンコク経由1便)に戻りますが、2008年5月にはバンコク経由便が廃止(前記事「SIA、バンコク~大阪間廃止」参照)。直行のみとなり再度の増便のメドが立っていませんでした。
そこへ今年1月、倒産寸前となった日本航空(JL)が関空~チャンギ~KLIA線の運航を取りやめるというニュースが入ってきます(前記事「JAL関空~KLIA・ハノイ便の廃止日決定」参照)。関空~シンガポール線はSIAの毎日1便のみとなり、座席需要が逼迫。一方で格安キャリアのジェットスターアジアエアウェイズ(3K)の参戦(前記事「ジェットスター、関空~シンガポール線就航」参照)もあり、ようやく2桁便数への復便のメドが立ちました。
今回はSIAにとって初めてとなる、関空発深夜便の設定。羽田発深夜便と並んで、東京と大阪から3便の日本発夜行が運航され、チャンギ空港で東南アジアから欧州、中東の諸都市へ接続が取れます。これは関空から夜行で欧州・中東方面への乗継が可能なエミレーツ航空(EK)、カタール航空(QR)に勝負を挑んだと見て間違いないでしょう。