2010年1月22日金曜日

ソニーのデジカメがSDメモリーカードに対応する

 ソニー(東京都港区、東証1部・NYSE上場)は、2月に発売するコンパクトデジタルカメラ「サイバーショット」の次期モデルから、SDメモリーカードとメモリースティックPRO Duoの2種類の記憶媒体でデータを保存できるようにします。東南アジアではメモリースティックPRO Duoの入手が困難な地域があり、あっても格段に高いので、SDへの対応はバックパッカーにとって朗報といえます。

 SDメモリーカードとメモリースティックPRO Duoに対応した次期サイバーショットは、日本国内向けにはW、H、Tの3シリーズが用意されます。海外向けはW、Sの2シリーズ、それぞれ5機種ずつが投入されます。国内向けは2月5日(金)全国の家電量販店、電気店などで発売予定。既にビックカメラ.comYodobashi.comなどで予約の受付が始まっています。海外向けは、1月下旬のアメリカを皮切りに順次、出荷が始まります。


 デジタルカメラや携帯電話など携帯IT機器の記憶媒体としてはSDメモリーカードが事実上の業界標準となっており、自社開発規格のメモリースティックに固執したソニーも流れには逆らえなくなったと判断したようです。ソニーと同様に媒体を自社開発(xDピクチャーカード)した富士フイルムは2008年春のモデルから、xDとSDの両方に対応したモデルを発売し、その後SDに一本化した経緯があるだけに、将来的にはメモリースティックがなくなるのではないかという見方もあるようですが、携帯ゲーム機「PSP」がSDに対応しておらず、さらに高機能化した「TransferJETメモリースティックPRO Duo」を投入することも同時に発表されているので、当面の供給は問題ないと思われます。

 バンコク・ラチャテーウィ区にある東南アジア最大のIT専門ショッピングセンター「パンティッププラザ」では、4GBのSDHCカードが320Bt.(1月21日現在)で売られています。これに対し、メモリースティックPRO Duoは取り扱っている店が少なく、最も安い店で2GB版が550Bt.。金額ベースで単純計算しても2倍弱、コストで計算すると4倍以上の値段がつきます。このため、今後発売されるソニーのデジカメを持って東南アジアに来られる方は、滞在中にメモリの残量が足りないという事態になっても、手軽に、しかも安価に予備のメモリを調達することが可能になります。