2009年9月14日月曜日

追加燃料費が復活、引き上げ傾向

 原油価格、ジェット燃料相場は今年初めの一時期に比べると高い水準に回復しつつあります。航空各社も7月から9月までは徴収せずか、低い水準に抑えていた燃油サーチャージ(追加燃料費)を10月からは復活、ないしは引き上げる傾向が見られます。

 キャセイパシフィック(CX)は、日本~バンコク間の追加燃料費が日本発券とバンコク発券で異なります。バンコク発券の場合、8月1日から片道US$17.6(往復$35.4=1,200Bt.)にしていますが、日本発券は9月30日まで片道1,200円(往復2,400円)。7日にキャセイパシフィック日本支社から発表された10月1日以降の追加燃料費は、片道2,400円(往復4,800円)で、都合2倍になりました。

 ANA(NH)の場合、9月中に発券すれば追加保険料のみでOK(前記事「燃油サーチャージ、5年ぶり全廃へ」参照)ですが、10月以降は追加燃料費が復活こちらのプレスリリース参照)し、成田~バンコク・シンガポール線で片道3,000円(往復6,000円)を徴収します。ただし、見直し時期が7月以前の3ヶ月ごとから2ヶ月ごとに変更されるため、日本航空インターナショナル(JL)との値段に差が生じる可能性も出てきます。

 一方タイ国際航空(TG)は、日本発券でこそ10月1日以降も片道US$30(往復$60=5,500円)と引き上げ幅を抑制しますが、昨年、現社設立後初の通期赤字を計上したこともあり、バンコク発券では大幅に引き上げ。バンコクから日本諸都市行きでは、なんと片道US$143(往復$286=9,700Bt.)という、昨年夏の最盛期に近い燃料費を徴収です。
 この結果、前記事「今こそAI/TG提携を見直す時」で取り上げた、エアインディア(AI)発券の成田行き3ヶ月オープン往復の魅力が失われ、逆に1年オープン往復が大きなアドバンテージを得る計算になります。1年オープンは10月以降の燃料費を当てはめて計算しますと、総支払額が28,500Bt.(77,000円)。TGで正規に発券する1年オープンは、43,000Bt.(116,000円)となり、差し引き1席あたり4万円という大きな差が出ます。
 AI/TG提携航空券を買おうと思っているあなた。1年オープンの優位を見逃さない手はありません!!