前記事「エアポートリンク、開通来春に延期」で、シティライン(各駅停車)の運賃が初乗り15Bt.、全区間で45Bt.になると述べました。さらに、前記事「8月12日、待望のエアポートリンク開通へ」では、エアポートリンクと国鉄東線がラックラバン駅で乗り換えできると解説しました。
実は、前記事には書きませんでしたが、ラックラバン駅で国鉄東線に乗り換えてファランポーン方面に向かうこともでき、この手を使うと、スワンナプーム空港とファランポーン駅の間を、エアポートリンクに全線乗ったときの半額以下の料金で行くことができるのです。
スワンナプーム空港とラックラバンの間は1駅間ですから、初乗りの15Bt.が適用されると考えましょう。これに、国鉄在来線の運賃を足します。ラックラバンとファランポーンの間は3等でわずか6Bt.。合計、21Bt.!! シティラインを全線乗り通し、パヤタイ駅からバス[29]に乗り換えたとして、合計52Bt.ですから、約60%もお得になります。
ただし、この手があるからと言って開業後、実際にやる人が増えると、鉄道庁はいつまで経っても建設費用を回収できません。本当にケチケチな欧米人バックパッカーだったら平気でやるでしょうが、国鉄東線の長距離列車は運行本数が限られており、すべての電車が接続できるわけではありません。しかも、東線の列車は基本的に昼間の運行なので、早朝や深夜など接続できない時間もあります。
(画像:国鉄東線長距離列車の時刻。ラックラバン駅の時刻が重要)
日本人なら、スワンナプーム空港の建設費が私たちの税金から出た円借款で賄われたことに敬意を表して、エアポートリンクを積極的に、長い区間利用すべきです。海外まで来てケチケチにこだわる必要はありません。