2008年8月2日土曜日

鉄道3等の無料席、中途半端に

 前記事「タイの鉄道、バスが無料に」で取り上げたサマック内閣下の景気刺激策が、昨日1日から正式に始動しました。

 政策の2番目、首都圏バス公団の普通(ノンエアコン)バスを無料にする一件は、順調に機能しているようです。バスの前面の窓ガラスと、側面の客用ドア上に「運賃無料」というタイ語のステッカーが張られた車が無料運行の対象。ステッカーがない車は、通常通りの運賃7Bt.が必要です。街では有料と無料の車が各路線交互に走っており、日中なら2台待てば必ず無料の車に乗れます。
 特に、24時間運行している路線で深夜に無料の車が来た時の効果は絶大です。無料対象車では、深夜料金(通常は23時から5時まで1.5Bt.)と快速急行料金(高速道路を通過する区間について2Bt.)も免除されます。董事長ふくちゃんは早速、深夜2時に[29]で戦勝記念塔急行ターミナルとファランポーン駅を乗りましたが、1Bt.も取られませんでした。

 これに対し、政策の1番目として鉄道庁に指示されていた3等座席の運賃無料化は、極めて中途半端な結果しか出ませんでした。まず何よりも、バンコク・ファランポーン駅とチェンマイやハジャイなど地方の主要都市を結ぶ重要列車の「RAP(快速)」と「EXP(急行)」は対象外で、タイ国民であっても通常通りの3等運賃を払わないといけません。
 無料になるのは「ORD(バンコクに入る普通)」「CMT(バンコク近郊のみを走る普通)」、それに「LOC(バンコクに入らない普通)」の3種類。車体側面の行き先表示板(サボ)受けに白色のサボが入っている車のみです。
 また、チケットを受け取る必要はありませんが抜き打ちでIDチェックを行うことがあり、そこで外国人とわかると運賃を請求される恐れもあるとのことです。