パッポン・タニヤに程近いスリウォン通りで7年以上にわたって営業していた日本式焼肉店「もーさん」(バンラック区)が、9月30日限りで閉店することが明らかになりました。同店がフリーペーパー「週刊ワイズ」に連載していた広告で発表しました。旅行人ノート「メコンの国・第3版」に載るなど、駐在員のみならずバックパッカーにも親しまれていたもーさんの閉店は、ある意味時代の流れに乗り遅れた結果かもしれません。
タイではムーカタと呼ばれる、食べ放題を売りにした格安の焼肉店がこの数年で激増していました。ムーカタの客単価は飲み物別で100Bt.以下。これに対し、日本式の焼肉店は単価が200Bt.以上と高く、ムーカタがカオサンのバックパッカーだけでなく、駐在員家族にまで知れ渡ると、高級化してムーカタと棲み分ける方向に走る店が増えました。
パッポン・タニヤ周辺でも「焼肉あろい」さんが炭火焼を基本にした高級店としてオープン。一方、老舗の「焼肉ジャイアンツ」さんは、アマタナコンやアユタヤなどバンコク首都圏外への進出を積極化させました。それに対し、もーさんは毎月1~3日に開いていた半額クーポン割戻しに固執。一時2店舗出していたうちのスクンビット店を閉め、スリウォンに絞ってきましたが、オーナーのワークパーミットが赤字決算で取り消されるという危機がすぐそこまで迫った(前記事「ビザが取り消されるのはどんな時?」参照)ため、完全閉店を決断したようです。