ビザランツアー専門の日系代理店「トンボトラベル」が、4月からのビザラン規制強化に乗じてそれまでの企業態度を一変させてきました。
弊誌Traveler's Supportasiaでは、沈没組にとって重要な問題であるビザランについて、機会あるたびに取り上げてきました。4月からは、バンコク首都圏に近いアランヤプラテートとバンレムのボーダーでビザランしようとする外国人に、タイ出国時の航空券を要求するようになりました(前記事「ビザなし入国に航空券が!?」参照)。しかし、その規制に悪い意味で乗じてきたのがトンボ。
同社はフリーペーパー「タイ自由ランド」以外に広告媒体を持っていませんが、その自由ランド紙を愛読している読者さんなら、ここ数号での変化にお気づきになるはずです。
(206号、広告)
ビザに関する質問には的確に回答申し上げます。
(209号3ページ、記事広告)
当社は”不法滞在”を続けられる方への便宜を今後一切お断りいたします。
(209号32ページ、広告)ビザランツアー(アランヤプラテート)に参加される方は帰りの航空券をご持参ください。それ以外の方は国境日帰りはできません。
この文章からは、ノンイミグラント(長期)ビザを取得できない沈没組は今後相手にしないし、客とも思いたくないという態度の変化が伺い取れます。しかし、沈没組の中には何らかの理由でノンイミグラントビザを取得できず、やむなく正規観光ビザで滞在せざるを得なくなっている人だっています。
代表的なのは文筆業や漫画家、フリージャーナリスト。故橋田信介さんのように、日本での支援組織がしっかりしていて実績もあれば、外務省の認証を受けてノンイミグラントM(報道関係者用特殊)ビザを取得する手もありますが、それができるのは10人にも満たないでしょう。沢井鯨さんなどは、正規ビザとビザランの組み合わせでどこまでいられるか戦うと宣言されています(Gダイアリー2007年2月号第3特集『おじさんは負けない』参照)。
そういう方をも十把一絡げ的に攻撃や非難の対象にするのは、到底許せません。それだったら、掲示板などで利用者の声を拾いつつ、積極的な商品開発をしているジャックスゴルフさんのほうが、全然使い物になります。