4月14日朝、ナラティワート県ルーソー郡内の原野で正体不明の一味がスンガイコロク発ナコンシタマラート行きLOC452列車(オール3等、4両編成)に向かって銃火器を乱射しました。乗客の女の子1人と、車掌が被弾し共に重傷を負ったものの一命は取り留めました。
タイ鉄道庁では、安全が確保できなくなったとして15日始発からヤラーとスンガイコロクの間で列車の運行を取りやめました。すべての列車がヤラーで折り返し運転をしており、ヤラーから先スンガイコロクまではバスしか交通手段がなくなりました。
前記事「テロ発生!タイ深南部の急行ミニバンには乗るな!!」でバスへのテロ攻撃を取り上げましたが、比較的安全と思われていた列車にも攻撃が及ぶようになり、それによる負傷者まで出た。もはやどうしようもなくなっていると言わざるを得ません。事件に巻き込まれた列車の存在は、前記事「スンガイコロクからマレーシアへ」で取り上げて読者の皆さんも知っておられるだけに、いつ死者が出るか、はたまたいつ外国人の乗客が被災するか、考えただけでも恐ろしい。
被災した列車はLOC(バンコクに入らない普通列車)で3等車しかなかったのですが、もしこれが2等車や寝台車を連結しているバンコク直通のRAPやEXPであったとしても3等車を狙い撃ちにしたことでしょう。庶民と同じレベルの3等車は資金を気にするバックパッカーが利用する機会もあるだけに、とても他人事とは言えません。
Traveler's Supportasiaでは独自判断としてパッタニ、ヤラー、ナラティワートの3県に「退避を勧告する」安全情報を出しています(前記事「テロ発生!タイ深南部の急行ミニバンには乗るな!!」参照)が、これを改めて徹底します。早急に退避してハジャイ市かマレーシア国境に向かってください!!
(4月25日追加)
タイ鉄道庁は、列車の安全対策を強化することを条件に22日始発から運転を再開しました。