2021年6月2日水曜日

楽天カードが『2枚』持てるルール改正

楽天カード(東京都港区)は、これまで1人の会員が持てるブランドを原則として1つに制限しており、2つのブランドを持つには厳しい条件をクリアする必要がありました。これが、6月1日(火)から緩和され、原則として1人2ブランドまでの発行が許されることになりました。提携カードの『アルペングループ楽天カード』を所持している場合は、最大3ブランドの同時所有も出来ます。

楽天カードには、5大国際ブランドのうちダイナースクラブを除く4つ(VISA、Mastercard、AMEX、JCB)があり、その中でもMastercardで発行している方が最も多いと思われます。これは、VISAには最近までなかったデザインカードがあるためです(『お買いものパンダ』『楽天イーグルス』『バルセロナFC』など)。しかし、これまでは楽天カードをMastercardで発行すると、同時に他のブランドの楽天カードを所持することは出来ませんでした(プレミアムカードにオプションで発行できる『楽天ビジネスカード』を除く)。

楽天カード(一般)のVISAだけを所持している方に限り、2枚目として他の3つのうちいずれか1つだけの発行が許されていましたが、今回、他のブランドの楽天カード(一般)はもちろん、上級グレード(楽天ゴールドカード、楽天プレミアムカード、楽天ブラックカード)を発行している方にも同時に2ブランドまでの発行を認めることにしました。

例えば、VISAまたはMasterの2枚目として、JCBを発行すると、ANA JCB プリペイドカードへのチャージで楽天ポイントが貯まるようになります。VISAまたはJCBをお持ちの方が2枚目にMasterを指名すると、Master以外のブランドが使えない小売り大手のコストコホールセールジャパン(川崎市川崎区)で決済が可能になります。ということで、JCBまたはAMEXをメインに使われている方は、海外旅行時に使うサブカードとしてVISAかMasterのどちらかを作成しておきましょう。

アルペングループ楽天カードは、国際ブランドがMastercardしかありません。このため楽天カード(一般)との同時保有が元来許されており、アルペングループ楽天カードを所持している人は、追加でいずれか2つのブランドの楽天カード(一般)を発行することが出来ます。この時、Masterの二重持ちは言うまでもなく損ですから、当然Master以外の3ブランドのうちの2つを選択することになります。VISAとAMEXを選択しておけばコロナ禍が落ち着いた後の海外旅行で困ることはないと思われます。

2枚目として発行されるカードは、1枚目とグレードが異なっても構いません。これまで一般またはゴールドをお持ちで、どうしても楽天ビジネスカードを使いたいためにプレミアムを申し込みたいという個人事業主の方は、従来は一般カードを解約して切り替える必要がありましたが、今後は一般カードとプレミアムカードの同時保有が可能になります。

楽天カードで公共料金などの継続引き落としをされている方は、2枚目をJCBで発行しておき、それに決済カードを変更。メインで使っている楽天カードに海外でトラブルが発生した場合でも、公共料金用のサブカードの番号は変わらないという使い方もできます。この時、JCBを選択するのは海外へ持ち出す頻度が少なくなると見込まれるためです。AMEXは欧米や西側先進国へ持っていく可能性が高いことから、日々の公共料金決済ではなるべく避ける必要があります。