京成電鉄(千葉県市川市、東証1部上場)と京浜急行電鉄(横浜市西区、東証1部上場)は2月28日(土)に鉄道全線、都営交通(東京都新宿区)も地下鉄浅草線のダイヤ改正を行います。全体的に減便基調となっており、特に京成線内では日中の本線特急が快速(2002年以前の急行)に格下げ。成田空港と東京都心を行き来する手段が、鉄道の有料特急か格安バスに事実上二極化、一般電車の影が薄くなるという時代が始まります。
現在、成田空港駅では午前10時台から午後4時台まで、本線の上野行き特急(社内では「普通特急」と呼称)と、都営西馬込行きの快速が交互に40分間隔で発車しており、両種別を合わせて20分間隔となっています。この他に、上野行きの有料特急『スカイライナー』が20分間隔、成田スカイアクセス線経由のアクセス特急羽田空港行きが40分間隔で運転されています。今回の改正では、昼間時間帯の普通特急を原則として快速西馬込行き(一部京成高砂行きまたは京急三崎口行きもあり)に変更し、快速だけが20分間隔で運転されるダイヤに変わります。成田空港駅10時28分の普通特急を逃すと平日ダイヤでは16時8分、土曜休日ダイヤでは18時8分まで、普通特急上野行きが無い計算になります。
この時間帯には、スカイライナーが60分間隔で青砥駅(東京都葛飾区)に停車するほか、スカイライナー以外の電車で日暮里・上野へ最速達とするには、アクセス特急に乗って青砥駅で本線から来る快速特急に乗り換えるという方法も設けられ、会社側では乗客の利便を大きく損ねる事態にはならないと説明しましたが、快速は成田空港駅を出ると、津田沼駅(千葉県習志野市)まで各駅に止まる、他の私鉄で言うところの準急や区間急行に相当する列車ですので、津田沼駅で京成千葉線や新京成線、または八幡駅(千葉県市川市)で都営新宿線に乗り換えて新宿や京王線方面に向かおうというお客様は、今まで以上に時間がかかることになります。ちなみにアクセス特急から都営新宿線方面へは、東日本橋駅(東京都中央区)で乗り換えができますが、新宿線の始発駅でもある本八幡駅と違って、必ず座れるメリットが無くなります。この結果、成田空港から東京都心へは、同じ京成グループの京成バス(千葉県市川市)が運行する『エアポートバス東京・成田』が、使い方によっては優位になる可能性が出てきます。なお株主優待乗車券でアクセス特急を利用する場合、北総鉄道(千葉県鎌ケ谷市)が管理する途中停車駅(東松戸・新鎌ヶ谷・千葉ニュータウン中央)で降りると、印旛日本医大駅(千葉県印西市)から先は北総鉄道線とみなして別途運賃を請求されます。高砂以遠に行くお客様は、全線京成線とみなして上野駅または押上駅まで乗車が認められます。